特定口座で運用中の金融商品。新NISAに買い替えるべき?
こんにちは!ぐろなです。
昨日は新NISAの運用方法についての空想(妄想?)について公開しました。
本日は特定口座で運用している投資信託を新NISAに移管(買い替え)した方が得なのか調査してみました!
(現時点の情報からの考察であることをご了承ください)
昨日の記事はこちら
・特定口座で運用している資産は新NISA口座で買い替えるべき?
結論から言いますと「買い替えるべき」です。
買い替えた場合。「0.2×X×r」(X:元本 r:将来の値上がり率 税率20%で計算)円分得をします。
特に買い替えをしたほうが良い人は次の2パターンです。
- 大きい額を運用している人
- 将来の値上がり率を大きく予想している人(長期投資を考えている人)
順を追って説明しますね!
・「特定口座のまま運用した場合」と「新NISAへ買い替えた場合」の差額
例をあげて説明します。
あなたは特定口座で元本100万、含み益100万の投資信託を所有していると仮定します。
資産を買い替えるときに含み益が20%課税されます。そのため新NISA口座で買い替えた時には資産が180万になってしまいます。
元本 | 含み益 | 資産合計 | |
特定口座 | 100 | 100 | 200 |
新NISA移管 | 180 | 0 | 180 |
(単位:万円)
その後、投資信託が値上がりし、移管検討時点から120%の資産となった時に売却しました。特定口座で保有した場合と新NISAに移管した場合の手残りの資産額を比較してみましょう。
・特定口座で保有していた場合
課税前資産は200×120%=240万円。元本が100万円のため課税所得は240-100=140万円。税引き後利益は140×0.8=112万円。売却時資産合計は元本と合わせて212万円です。
・新NISAに移管した場合
課税前資産は180×120%=216万円。NISAは非課税口座のためこの金額216万円が売却時資産合計です。
よって新NISAに移管した方が特定口座で保有した場合より4万円お得ということになります。
元本 | 含み益 | 資産合計 | 値上り倍率 | 未来資産計 | 税引後資産 | |
特定口座 | 100 | 100 | 200 | 120% | 240 | 212 |
新NISA移管 | 180 | 0 | 180 | 120% | 216 | 216 |
(単位:万円)
・変数を使用して抽象的に求めてみる
元本をX、含み益をYとします。値上がり倍率をR(1+値上がり率、上例では120%=1.2)とします。
特定口座ではX+Y円の資産。新NISAに移管するとX+0.8Y円の元本になります。
元本 | 含み益 | 資産合計 | |
特定口座 | X | Y | X+Y |
新NISA移管 | X+0.8Y | 0 | X+0.8Y |
未来の売却時、R倍に値上がりしていると仮定。資産額を算出します。
・特定口座の場合
課税前資産は(X+Y)R。元本がXのため課税所得は(X+Y)R-X。税引き後利益は0.8{(X+Y)R-X}。売却時資産合計は元本と合わせて0.8{(X+Y)R-X}+Xです。
式を分解してみましょう。0.8XR+0.8YR+0.2X になります。(S0とします)
・新NISAに移管した場合
課税前資産は(X+0.8Y)R。非課税口座のため(X+0.8Y)Rが売却時資産合計です。
式を分解します。XR+0.8YRになりますね(S1とします)
元本 | 含み益 | 資産合計 | 値上倍率 | 未来資産計 | 税引後資産 | |
特定口座 | X | Y | X+Y | R | (X+Y)R | 0.8{(X+Y)R-X} |
新NISA移管 | X+0.8Y | 0 | X+0.8Y | R | (X+0.8Y)R | (X+0.8Y)R |
・差を求める
新NISAに移管した場合の資産額(S1)から特定口座のままで保有した資産額(S0)を引きます(S1-S0)。この値が0より大きければ(正ならば)新NISAに移管した方がお得ということになります。
S1-S0=(XR+0.8YR)-(0.8XR+0.8YR+0.2X )=XR-0.8XR-0.2X=0.2X(R-1)
0.2X(R-1)円分の差があるとわかりました。
Rはここでは値上がり倍率(1+値上がり率)としているためR>1です。そのため(R-1)はプラスの値であるため(正の値であるため)「新NISAに移管した方が0.2X(R-1)円得である」と言えます。
R-1は値上がり率(元本に対して何%の利益が出ているか)と同義。また0.2は税率に関する変数に置き換えられます。そのためこの差額は「元本が大きく(Xが大きく)」「税率が高く」「値上がり率が大きい」ほど差が大きくなるということです。
・実際の数字に当てはめてみた
1000万円分の投資信託を年利5%で20年(値上がり率165%)運用する条件を考えます。すると、移管しなかった場合0.2×1000万円×1.65=330万円税金による損が生じてしまいます!
実際には新NISAのつみたて枠は月10万円までの上限とされているので一括での買い替えは難しいです。一方でETF、個別株といった「成長投資枠」(一般NISA枠)の購入上限がない場合保有資産によっては買い替えを検討すべきだとおもいます。
いかがでしたか?
NISA枠の拡充によって「投資に税金はかからない!」という時代ももうすぐです!合計1800万円もの投資を非課税にして頂いた金融庁の方々には感謝しかありません。
連日新NISAでワクワクしっぱなしの私ですが今後ともよろしくお願いします!
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また明日も更新します。お会いできたら嬉しいです(=゚ω゚)ノ